微小電流測定用のアンプ
微小電流測定用のアンプについて勉強したメモ
参考文献
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- 測定機器メーカーのケースレーが出しているLow Level Measurements Handbook
https://www.jstage.jst.go.jp/article/sicejl1962/44/10/44_10_681/_pdf
- ケースレーの方の微小電流測定に関する日本語記事
- 上記ハンドブックを翻訳したような内容
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- EDNの記事
- ICメーカーのトップエンジニアの方々のテクニック紹介
測定限界
熱雑音による測定限界を考える。 熱雑音は以下の式で表される。kBはボルツマン定数1.308e-23 J/K。
グラフ化すると以下のようになる。
信号源のインピーダンスを1GΩとして、熱雑音は10fA/√Hzと非常に低い値となる。 電圧測定では測定限界が熱雑音に制限されることが多いが、 電流測定では熱雑音は無視してよく、ケースレーの資料にあるように「摩擦電気効果」「圧電効果」「電気化学効果」が支配的で10nA程度が限界となるようだ。
電流測定IC
シャント式
Current Sense Amplifier icで検索するとヒットするものは大体こちら。 電源電流測定などでメジャーな方式だが、微小電流には向いていないようだ。
- www.ti.com
- Texas InstrumentsのINA181
- リニアアンプ
- 測定範囲75uA?-制限なし
- バイアス電流75uAが下限値?
フィードバック式
「Transimpedance Amplifier IC」で検索するとヒットする。
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- Analog devicesのAD8304
- 対数アンプ
- 測定範囲100pA-10mA
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- Texas InstrumentsのOPA857
- リニアアンプ
- 測定範囲15nA-240uA
- 上限は+3.3V電源の場合
積分式
- www.ti.com
- Texas InstrumentsのDDC112
- 電流入力タイプのADC